介護という仕事は、単に効率よく利用者の方をケアすれば良いというわけではなく、接遇が求められるのが特徴です。接遇マナーとして求められるのは、利用者さんへの声がけやあいさつ、丁寧な言葉遣い、接する際の態度、身だしなみ、表情といった点が大きいです。
介護は、デリケートな部分も含めて相手の体に直接触れたり見たりしますし、命に直結するような業務も出てきます。それだけに、利用者さんとご家族との信頼関係というのはどうしても必要なものとなります。そのために、単に必要な作業をこなしていくというのではなく、接遇マナーを示して信頼感を持ってもらえるようにすることが大事なのです。丁寧さや優しさが、その接し方に現れていると、利用者さんは安心しますし介護を受ける際の満足感も高まるでしょう。そして、接遇マナーをしっかりとすることで、自分も気持ちよく働けるというメリットもあります。相手が信頼して体を預けてくれるのでスムーズに介助ができるようになるでしょう。また、感謝の言葉をかけてもらえる機会も増えますので、仕事から感じるやりがいも強くなります。
もう一つは、介護サービスの質を上げるという点でも重要です。たくさんの介護施設が存在しますので、事業者としては他の施設との差をつけて利用者さんに選んでもらえるようにする必要があります。その点で、的確な介護ケアをすることと共に、接遇を重視した丁寧なサポートを提供するというのは大きなポイントとなるのです。